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雑誌ブリコラージュ10月号に書きました

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生きることは手を伸ばすこと、という最近の自分のマイブームを書きました。ぜひ読んでみてください。

生活リハビリの達人への道 

mission16 「生キルコトハ手ヲ伸バスコト」

 

 

 

 



手の役割とは・・・

休憩時間に煙草を吸っていると煙の中から仙人が現れ、例のごとくいきなり話しかけてきました。

「おい、お前、人間の手の役割は何だと思う?」

「手ですか・・・?」

「手は物をつかむ、持ち上げる、押す・・・いろんな動作をしてると思うけど・・・役割を一言で言うのは難しいな・・・」

「ここでは原始的な役割について考えてみるぞ。たとえば、お前、今座っているテーブルに手をついてみよ!硬いか柔らかいか、どうじゃ?」

「頑丈な感じ。硬いですね」

「テーブルの肌触りはどうじゃ?冷たいかあったかいか?」

「ひんやり冷たいですね」

「そうじゃろう、手は自分の周りの環境を探索する、そんなセンサーの役割もしておるのじゃ」

「なるほど!センサーとはうまいですね。お風呂の湯加減も手ですもんね」

「だからお年寄りで手が曲がってしまっている人にはせめて周りの環境に触れるような姿勢づくりがとても大事だと言っておったわけじゃ。」

「テーブルに腕を載せてあげるだけで拘縮が軽減した人のことを以前教えてもらいましたね。」

 

生きることは手を伸ばすこと!

仙人が一冊の本を取り出しました。「プーさんの鼻」という歌集でした。

「そしてワシはこの本を読んで手は『生きる力』にも大いに関係していることに気づいたのじゃ!これを朗読してみよ」そういって本を渡されました。

 

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『生きることは手を伸ばすこと 

幼子(おさなご)の指がプーさんの鼻をつかめり

 

 

 

 

 

 

 

「これは『サラダ記念日』で有名な歌人、俵万智が子育てをしながら読んだ短歌じゃ。ぬいぐるみのプーさんに手を伸ばす幼児の伸びゆく命を見事に表現しておる」

たしかに幼い子供にとって、自分の欲しいものに手を伸ばす=(イコール)生きていくことと定義づけてもいいかもしれないな、と思いました。

それと同時に心配になったのは老人ホームにいる元気のないお年寄りです。周囲になにも興味がわかず、手を伸ばすこともなくなった方々がなんと多いことか!生命力と手を伸ばすエネルギーには確かに相関があるような気がしました。

仙人は真剣な顔でこういいました。

「これを読んでワシもプーさんのように手を伸ばしてもらえる存在になりたい!そう考えたのじゃ!」

「お、仙人!今日はやけに優等生ですね!仙人でもまだまだ自分を高めていきたい、そうお考えなのですね」

「いや、コンパでおねーさんとかから『きゃーっ、かわゆい!』と手を伸ばして触ってもらえたら、うれしいものじゃろう?そうやってナデナデされることを夢に見ておるのじゃ!」

「このエロジジイ!」と思わず僕は仙人のオデコをバシッと叩こうとしました。すると目にも止まらぬ素早さで僕の手をつかんで仙人はニヤッとしました。「オマエにも生きる力が宿っておったな!思わず動いたこの手のエネルギーが大事じゃぞ!」

 

手を伸ばすリハビリ遊具できました!

「そこで~こんなん出来ました~♥」と仙人はプカプカ浮いた風船をたくさん持ってきました。

「オマエ、この風船を叩いて前へ飛ばしてみろ!」

「えっ?こうですか?」

ハート型の風船を手の平で叩くとバン!と音がして、風船がフワッと前に飛びました。風船にはオモリのついた糸がぶら下がっています。そのオモリがカラフルなマトに着地しました。

「おお!70点獲得じゃ!」

「わ~、なんかおもしろい!仙人、これ流行りそうですね~」

「そうじゃろ!メデシン印のリハビリ遊具Ban!Ban!バルーンじゃ。これ、施設のレクリエーションや運動会に役立つと思うんじゃ!興味のある人はつかってみてくれんかの」

 

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自然と手が動く!面白スポーツ Ban!Ban!バルーン 

プカプカ浮いた風船をサークルの中央めがけてバシッとアタックする。風船にぶら下がっているオモリの位置で得点を競います。チームで対戦し、カーリングのように相手のバルーンをはじき出したり、行く先を邪魔したりすることで大いに盛り上がります。白熱のゲームに興奮して、お年寄りの手はどんどん前に前にと活発に動きます。

この他にもいろんな使い方ができます。平行棒での歩行時に目標物として叩きながら歩く。車椅子駆動時に叩きながら前進する。運動会ではリレーのバトンの代わりに使ってもいいでしょう。

 

手を伸ばすこと命の力を引き出したい!松本がそんな思いで開発しました。現在商品化に向けてお試し使用期間です。

使ってみたい方はメールでご連絡を⇒ matumomo@helen.ocn.ne.jp

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