わが丹後福祉応援団の理事長 三井健史氏が9月1日、肺癌のため永眠した。57才。
11年前、丹後福祉応援団に拾っていただき、生活リハビリ道場の立ち上げに参加させてもらったのはこの三井さんとの出会いであった。
京都でおもろいことを地域でやってるNPOがPT募集してる。ちょっと行って話聞こうと僕ら家族3人でお邪魔したのがきっかけ。
名前が同じ「健史」であり、ビートルズが好きな陽気な兄さんという感じの風貌に親近感を抱き、
この丹後の地で仕事をすることになった。我々家族を気にかけて、いつも温かく見守ってくれた。この地に来て娘が生まれ、もう一人家族が増えた。
その当時、三井さんは近隣の老人ホームを退職し、起業、出会ったときは45歳だったのだから、若い代表だった。
とにかく陽気で「かまへん、かまへん」と言って仕事の相談をするといつもゴーサインをだしてくれた。
生活と仕事をきっちり分けるのが今風かもしれないけど、三井さんはその辺考え方が違った。とても柔軟だった。
「介護現場ではいつも利用者さんと一緒に生活するんや」と教えてくれた。だから介護現場では自分たちも利用者さんも私物を持ち込んで生活をする、結果利用者さんも落ち着く。
自分も利用者もリラックスして一緒に生活すること。今も認知症ケアの原点はここだと思っている。
この考え方が僕の基本になったし、丹後福祉応援団の職員が楽しそうに働き、利用者さんも元気になる、と言われる所以だと思う。
訃報にも実感がなく、すぐ戻ってきてくれそうな感覚でここ数日仕事をしている。
今は三井さんが教えてくれたことを何度も反芻し、この応援団を支えていこう、微力ながらそう思っている。