排泄はとてもデリケートなこと。
排泄が落ち着いているかどうかは、日常生活を送るうえで大きな問題です。
でもデリケートであるがゆえに、けっこう触れられずにいるものです。
排泄が落ち着けば、たくさんの問題が解決するんだけど、スルーされてしまいがち。
自分自身、おむつにうんこはさんで、
腹から笑えるか?
人と信頼関係が築けるか?
・・・と問われると疑問だ!
近頃、お年寄りが落ち着いたり、元気になるような魔法のケアが他にあるんじゃないか?と
横文字のケアが雪崩込んでくるんだけど、現場でみていて感じることは、そんな横文字ケアより
『排泄ケア』だと思います。
人がウロウロ徘徊している。もし排泄が心配でウロウロしているんだとしたら、
その人に安定剤が処方されるのは、本末転倒だと思います。
認知症の方なら、尿意・便意は「なにか得体の知れない生理的な切迫感」として認識され、
居ても立ってもいられず、外に飛び出すこともありえます。
そんなとき介護スタッフは笑顔で近づくより、ひとまずその人をトイレにお連れする方がいい。
僕ならそうして欲しい・・・。
新しいことを取り入れるのはいいけれど、古くから言われている『排泄ケア』はどうなの?
できてるの?
といつも思います。
『排泄最優先の原則』 排泄には姿勢があり、時があり、環境があります。このひとつひとつをその人に合わせてい く、という道のりには
どうしても生理学・解剖学・福祉用具の知識・日頃の関係構築 etc・・・・・・などが必要です。
それらをすっとばして(←遠回りで勉強が必要なので、すっとばされやすいのですが・・・)、新しいケアに飛びついているのなら、もう一度基本に戻って、チームで『排泄ケア』を見直す必要があると思います。
自分自身、いつも大切にしたいと思うので、『排泄最優先の原則』を、介護で大切にしたい言葉のトップバッターに選びました。